Nov
New Photos
原子力災害対策本部
原子力安全委員会事務局
文部科学省
から総勢、15名。
交渉で6団体(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、福島老朽原発を考える会、FoE Japan、グリーン・アクション、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会、グリーンピース・ジャパン)は、福島市の子どもの尿検査でセシウムが検出され(注1)、子どもが内部被ばくをしたことを示し、
「内部被ばくの実態を把握し、被ばくの低減化を目的とした継続的な検査を行い、被ばくの低減化を進めるべきです。私たち市民が調査をして、なぜ政府にできないのですか」と、
子どもと妊婦に対して優先的に内部被ばくの調査をすることを訴えました。
また、福島市内にも放射線量の高い地域があることを示し、避難地域の拡大を求めました。
これに対し政府は「持ち帰らせていただく」としたので、持ち帰った結果を明日にでも報告することを求めました。
また、学校での被ばく年間1ミリ以内をめざすとした文部科学省ですが、
それは、始業式からの積算であること、給食からの被ばくは含めないなどの問題があります。
福島原発爆発直後の被ばく量が非常に多く、この期間こそが被ばくの大部分を占めていると考えられます。しかし、文科省は始業式以降(4月以降)の被ばく量しか算出せず、トータルの被ばく量を把握している部署が不明であることが明らかになりました。
給食の問題に関しては、「市場に出回っている食品は暫定基準以下なので問題ない」との政府の回答に対し、私たちは「暫定基準はゆるすぎる」「制限がかかった野菜が出荷されたことがある」「市場に出回っている野菜が、暫定基準を超えた例もある」と指摘し、給食の放射能汚染調査を求めました。
ほかの要望についても、「持ち帰らせて頂く」とする政府に対し、
以下の点について、明日までの回答を求めました。
1.内部被ばくの早期調査のためのロードマップを作成すること
2.尿の分析を海外に依頼すること
3.福島県民の尿検査、WBC検査を全員を対象に早期に実施すること
4.その検査は妊婦・子どもを優先して行うこと。
5.渡利地区を避難区域に設定すること
6. 渡利地区など福島市が計測している高い空間線量のポイントについては、国の測定ポイントにも入れて、積算量を評価し、公表すること
7.特定避難勧奨地点について、3.8マイクロシーベルト、20ミリシーベルトを下回った場合でも指定するというが、具体的にはどのように指定するのか。
8.3.8マイクロシーベルト/時(20ミリシーベルト/年)は、土壌汚染(セシウム137および134およびその合計)に換算すると何ベクレル/平方メートルか
9.文科省とDoEの航空機による測定値データ(元データ)を公開すること。
10.20ミリシーベルト基準について、安全委員会は内部被曝も含まれると回答した。対策本部は、外部被ばくだけであると回答した。それぞれについて、詳しい見解を出すこと。
11.妊婦および子どもに20ミリを適用して大丈夫であるという根拠を示すこと
12.ICRPの「年間積算線量20ミリ」の基準には、呼気および食品摂取による内部被ばくが含まれているという理解でよいか。
13.内部被ばくについて子どもに固有の計算方式で計算した詳細な結果をだすこと。
14.原子力対策本部が実施したという、3.11以降の被ばくの積算評価結果とその詳細な手法(計算式)を示すこと。
15.子どもの被ばくのトータルな管理はどこが責任を持つのか。
16.給食の放射能量を調査し、公表すること。
17.給食による内部被ばくを文科省の「1ミリシーベルト」目標に含めること。
18.子どもの疎開について、具体的に検討すること。
19.予防原則にたって子どもたちの被ばくを低減するための「夏休みの前倒し」を行う必要がないとする根拠を示すこと。
20.「1ミリシーベルト」以上になった場合の対策は何か。
21.20ミリシーベルト以下であっても、自主避難を認め、支援を行う区域を設定すること
22.自主避難に対しては、補償措置および行政サポートを提供することを明言すること
(Greenpeace Japan)
福島県の県庁所在地であるここの地表の線量は毎時約1~2マイクロシーベルト。
非常に高い値です。もし、ここがチェルノブイリであれば、強制移住しているほどの値です。
また、わたしたちの調査で子どもたちの通学路・通園路のすぐそこに、数十マイクロシーベルトという値のホットスポットが見つかりました。
国も県も、放射線のリスクを説明していないため、マスクもつけずに遊んでいる子どもたちがいます。
6月6日、福島のおかあさん、おとうさんで作る「子どもたちを放射能から守る子どもネットワーク」は、県民のみなさんに避難を呼びかけました。
ちょうど同じ日、毎日新聞と東京新聞は、国が避難区域の追加を検討と報じています。
今、悠長に検討している場合ではありません。
国は、まず、妊婦さん、赤ちゃん、子どもについて、優先的に避難・疎開支援を行う必要があります。
年1ミリシーベルト以上浴びるリスクをきちんと認識し、市民に説明すべきです。
今、子どもを守るためにできること:
●できるだけ屋内にいる。
●風が強い日などホコリっぽい日には、窓を閉める。
●ホコリっぽい、ぬかるんでいるところは避ける。
●縁側、ベランダ、デッキなどは水拭きする。
●外で、指を舐めたり、目を触ったり、食べたりしない。
●鼻からの吸入を防ぐため、帰宅したら鼻をかんで、洗う。
●草や土の上、水たまりで座ったり遊んだりさせない。
●草花を摘んだり、土埃を巻き上げさせたりしない。
●外から帰ってきたら、洋服や頭についたホコリを払い落とす。
●外から帰ってきたら、うがい、手洗いをし、シャワーを浴びる。
●外の空気がホコリっぽいときは、使い捨てマスクをする。
●服は毎日洗う。洗濯物は部屋の中に干す。
●屋外、屋内のホコリは水拭きしてふきとる。
●放射性物質がくっついた、取り込んだ飲食物を飲んだり食べたりしない。
福島県以外にお住まいのみなさんにお願いです。
みなさんのお住まいの自治体に、福島から自主避難される方への支援体制をつくるよう、ぜひ働きかけてください。
グリーンピースは、福島のみなさん、この問題に取り組むNGOとともに国へ以下を求めて交渉を進めます。
1 高線量地域にいらっしゃる妊婦さん、赤ちゃん、子どもについて、避難・疎開・保養支援を行うこと
2 すでに受けた被ばく量について、とくに子どもについては早急に調べて、対策をとること
3 年1ミリシーベルト以上浴びるリスクをきちんと認識し、市民に説明すること
年20ミリシーベルト」を目安とするのは撤回しないけれど、被ばく量が年1ミリシーベルトになるようにしましょうと。
そして、同日、文部科学省は福島県などに「福島県内における児童生徒などが学校等において受ける線量低減に向けた対応当面の対応について」という「事務連絡」を送りました。
それによると、「当面の対応」は
1. 福島県内すべての学校に積算線量計を配布
2. 学校において子どもの受ける線量について年1ミリシーベルト以下を目指す
3. 空間線量が1μSv以上の学校を対象に、土壌に関する低減措置を財政支援
つまり、1ミリシーベルトをめざすのは、子どもが学校にいる間だけ。
財政支援は、土壌だけ。
さらにNGOによる文科省への聞き取りで、
● 登校・下校・放課後などは含めない
● 吸い込みや給食などによる内部被ばくは含めない
● 原発の爆発で大量の放射性物質が3月に降ったにもかかわらず4月からの積算とする
ことなどが明らかになりました。詳しくは「共同声明:文科省5月27日付当面の対応について問題点」をご覧ください。
これでは福島の子どもを守ることはできません。
グリーンピースは、他のNGOや市民のみなさんと協力して、子どもの生活圏全体の被ばくを減らす取り組みをすすめます。
———————————————————————–
共同声明: 「文科省文書5月27日付当面の対応について問題点
2011年6月3日
グリーン・アクション、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)、FoE Japan、グリーンピース・ジャパン
子ども1ミリシーベルト問題
文部科学省5月27日付「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応について」の問題点について
「1ミリシーベルトを目指す」のは学校にいる間の被ばく量のみ
~学校外・内部被曝も含めた1ミリシーベルトを目指すべき~
~避難、保養、学童疎開などあらゆる被ばく低減策を実施すべき~
———————————————————————–
子ども20 ミリシーベルト問題に関して、文部科学省は5 月27 日付で「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応について」を福島県内の関係機関に通知。その中で、(1)全校に積算線量計を配布し6月1日からモニタリングを実施する。(2)「今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について、当面、1 ミリシーベルトを目指す」、(3)校庭・園庭の空間線量率が毎時1 マイクロシーベルト以上の学校の土壌除去について、財政支援を行うことを表明した。
この「当面の対応」の内容について、6月2日、福島みずほ議員への文科省による議員レクが行われ、私たちも同席した。そこでは、私たち市民団体が5月27日付声明で問題点を指摘していたように、「当面の対応」には極めて大きな問題があることが具体的に明らかになった。
Ⅰ.明らかになった事実
1.「今年度、1ミリシーベルト」の意味について
● 学校内における被ばく量の目標値であり、登下校も含め、学校外における被ばく量は含めない。
● 学校給食による内部被曝は含めない。
● ほこりの吸引などによる内部被曝は含めない。
● 2011 年4 月の始業式から、来年3 月の終業式までの間であり、2011 年3 月の事故後の被ばく量は含めない。
● 計測は、学校に1台配布している積算線量計により、6 月1 日より開始する。なるべく子どもの行動を代表するような教師が持ち、始業から終業までを計測。4~5 月は、実測による積算線量から推測する。モニタリング結果は、これまで高い線量を示している55校は2週間に1回、それ以外は1か月に1回の報告とし、文科省のホームページで公開する。
● 文科省としても、学校外も含めて、トータルで最終的に1ミリシーベルトを目指すという認識でいる。学校内における「今年度1ミリシーベルト」は、このための通過点である。
2.「今年度1ミリシーベルト」を超えた場合の措置について
これはあくまで目標であり、超えた場合に何かの措置をとるわけではない。
3.毎時1 マイクロシーベルト以上の学校の土壌除去への財政支援について
● 1マイクロシーベルト/時の根拠について:いままでの経験上、土壌除去後の線量が1マイクロシーベルト/時であるため、それを根拠としている。投資するため効果が確実になることも考慮に入れた。
● しかし1マイクロシーベルト以下の校庭の土壌除去により、効果が得られないことを実証したわけではない。
● 1マイクロシーベルト/時以下の校庭の除染は対象外。
● 費用が40 万円以下であると補助の対象にはならない(正確には市町村立の学校、県立の学校、私立の幼稚園等によって金額に違いがある)。
● 先行して除染活動を行ったものについても、上記の要件を満たせば、補助の対象となる。
4.土壌除去以外の被ばく低減策への財政支援について
特に考えていない。
Ⅱ.「学校に限定」ではなく、トータルで1ミリシーベルトを基準にすべき
● 避難、保養、学童疎開などあらゆる被ばく低減策を実施すべき
上記のように、文科省の「今年度、1ミリシーベルトを目指す」という方針は、通学時を含めた学校外での被ばく量、内部被曝、2011 年3 月の被ばくを完全に除外して、「学校にいる間」だけに限定してしまっている。文科省は「ICRPに従って1ミリシーベルトを目指す」と言うが、もしそうならば、「学校にいる間に1ミリシーベルト」ではなく、学校内外を含めた年間トータルで1ミリシーベルトとしなければならない。
● 「学校内に限定」するとしながら、学校給食による内部被ばくの問題は考慮していない。通学時の被ばくはもとより、休み中の被ばく量も「文科省の管轄外」という全く無責任な態度である。
● 「学校内で1ミリシーベルト」ですら、それを超えたときに何らかの措置をとるというものではない。自ら基準を設定しながら、実行できなくてもよしとしてしまっている。
● 1マイクロシーベルト/時という財政支援の基準に関しては、根拠が薄弱であり、これでは1ミリシーベルトを守ることはできない。
● 40 万円以下は財政支援の対象にならないという規定は、市民自身の地道な活動による自主的な除染活動を補助する効果はない。
● 被ばく量の低減のためには、土壌除去以外にも、避難、疎開、夏休みの前倒し・サマーキャンプなどの手段が考えられるのにもかかわらず、それについては支援を行わないということは、大きな問題である。
以上の点から、5 月27 日付文科省の「当面の対応」は、真に子どもたちの安全を確保するものとは言えない。
文科省を含む政府全体の取り組みで、「学校に限定」ではなく、トータルで1ミリシーベルトを基準にすべきである。私たちは、避難、保養、学童疎開などあらゆる被ばく低減策を求めていく。
———————————————————————-
Greenpeace NEWS
5月27日、文部科学省が文書で福島の子どもたちの被ばく量「年1ミリシーベルトを目指す」と。
以下の共同声明に書かれているように、問題はまだまだあります。でも、一歩前進。
福島のおかあさん、おとうさんたちの粘りが実現させた一歩。
そして、問題を広く伝えてくれたメディアのみなさん。
さらに、ともだちとこのことについて話したり、ツイッターでつぶやいたり、新聞に投稿したり、議員や文部科学省に電話したりした、みんなが実現させた、大事な一歩です。
でも、子どもたちの被ばくを少しでも減らすために、まだまだやらなければならないこと、たくさん。
これからもともに、がんばっていきましょう。
以下、NGOの共同声明です。
—————————————————
—————————————————
声 明
文科省:当面の対応として「今年度、年間1ミリシーベルト以下を目指す」
「子ども年20ミリシーベルト暫定基準」事実上断念
福島の父母たち、市民運動が勝ち取った大きな一歩
同時に、文科省の発表は多くの問題と課題を残す
—————————————————
本日(5月27日)、文部科学省は、「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応について」を発表し、この中で、「年間1ミリシーベルトから20ミリシーベルトを目安とし」としながらも、「今後できる限り、児童生徒等の受ける線量を減らしていくという基本に立って、今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について、当面、1ミリシーベルトを目指す」としました。また、校庭・園庭の空間線量率が毎時1マイクロシーベルト以上の学校の除染について、財政支援を行うこととしています。
明言こそしていませんが、年間20ミリシーベルトに基づいた校庭等の利用制限毎時3.8マイクロシーベルトを事実上断念し、棚上げにして、私たちがいままで求めてきた通常の基準値年間1ミリシーベルトを目指すという基本姿勢を文書で示しました。
これは、5月23日の福島の父母たちおよびそれを支援する多くの市民たちの要請にこたえたものであり、この間の市民運動が勝ち取った大きな一歩です。
同時に、下記の課題も残ります。
1.「今年度1ミリシーベルト以下を目指す」について
● 事故後からの積算線量で年間1ミリシーベルト以下を目指すべき。また、学校外における積算線量も含めるべき。
● さらに、既に1ミリシーベルトを超えている学校については、表土除去だけではなく、学童疎開など、あらゆる被ばく低減策を実施すべき。
● この1ミリシーベルトには、学校給食などによる内部被ばくは含まれていません。これも考慮にいれるべき。
● 内部被ばくに関しては、モニタリングの対象とすべき。
文科省が示している「今年度」とは、4月1日からとなり、事故後の3月分は含まれない可能性があります。また、「当面の対応」では、積算線量計を各学校に配布し「積算線量のモニタリングを実施する」となっています。マスコミ報道によれば、この測定は基本的に6月からとされています。4月以降または6月以降の評価で「1ミリシーベルト」とするのは不十分です。
2.財政支援を、土壌の汚染低減措置に限っていることについて
● 授業停止、学童疎開、避難などあらゆる被ばく低減策について、これらを実行に移す具体的な措置を示し、財政支援を行うべき。
「当面の対応」では、国による財政支援を土壌の汚染低減措置に限っています。
3.土壌の汚染低減化を毎時1マイクロシーベルト以上に制限していることについて
● 土壌の汚染低減化は毎時1マイクロシーベルト未満であっても必要です。年間1ミリシーベルトの被ばく以下になるよう土壌の汚染を除去すべき。
● 除去した土壌については、東電と国の責任で管理すべき。
「当面の対応」では、財政支援の対象として、校庭・園庭の空間線量率が毎時1マイクロシーベルト以上と制限を設けています。しかし、毎時1マイクロシーベルトは、事故以前の福島県の平均空間線量の約25倍にもあたり、年間では8.8ミリシーベルトにもなります。年1ミリシーベルトを守るためには、セシウム137で考えれば、土壌1平方メートル当たり40キロベクレル、空間線量では毎時0.15マイクロシーベルト以下にする必要があります。
なお、今回の問題の根底には、文科省がもつ根強い「安全」神話がありました。文科省および福島県の放射線リスクアドバイザーは、あたかも100ミリシーベルト以下であれば安全であるかのような宣伝を行ってきました。この偏った文科省および一部の無責任な学者の宣伝を修正していかない限り、問題は繰り返し生じるでしょう。
私たちは、勝ち取った今回の大きな前進を、一緒になって行動を起こしてくださった全世界の市民の方々とともに確認するとともに、引き続き、日本政府に対して、以上の問題の対応および20ミリシーベルト基準撤回を求めていく所存です。
以上
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(代表 中手聖一)
グリーン・アクション
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
国際環境NGO FoE Japan
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
東電福島第一原子力発電所の事故の経過を心配する栗原ベルナデスさん。米沢市営体育館(山形・米沢市)で。(撮影:小田光康、3月25日)
2011年3月11日14時46分ごろ、三陸沖を震源に国内観測史上最大のM9.0を記録した「東北地方太平洋沖地震」、いわゆる東北関東大震災が発生してから2週間がたった3月25日現在、死亡した人は確認されただけでも福島県内で839人など計9811人、警察に届け出があった行方不明者をあわせると2万7000人を超えている。さらに、津波による行方不明者が1万人を超える自治体もある。政府の避難指示が出ている東京電力の福島第一原子力発電所から半径20キロの地域では捜索が進まないため、死者や行方不明者の人数は不明だ。この震災による犠牲者の数はこれからも大幅に増える公算が高い。■独立したメディアやNGOに期待、政府や企業の情報への不信極まる
日本にいる外国人には原発事故と放射能汚染への懸念が広がり、国外か大阪以西へ退避する動きが広がっている。読売新聞などによると、米政府は3月17日に、在日米国民約100人をチャーター機で台湾に避難させたるなど、外交官や在日米軍関係者らを含め、日本からの退避を促している。英国、フランス、ベルギー、ロシア、スペインも同様な措置を取っている。また、ドイツとオーストリアの両国は、東京の大使館の一部機能を一時的に大阪に移転することを3月17日までに決めた。
栗原ベルナデスさんは、フィリピン生まれで来日して19年になる。子供3人と福島市内で平和に暮らしていた。被災後も家族で肩を寄せ合いながら福島市内にとどまった。だが3月15日になり、事態が一転。福島で生活するのが恐ろしくなった。「地震の前からチェルノブイリ原発やスリーマイル島原発の事故は本を読んでよく知っていました。原発事故があってから、放射線被害についてはネットで英語の記事を常にチェックしています。そして、3月15日になり原発がメルトダウンしたという記事を読んで、すぐさま避難することにしました」とベルナデスさんは切り出した。
「フィリピンにいる弟から『原発から100キロ以上離れている場所に避難しろ』と電話口で怒鳴られました。家族と友人ら7人で大型タクシーを借りて米沢にたどり着きました。友人2人は米沢から山形まで避難し、東京経由でそれぞれシンガポールとフィリピンに帰りました。私の知人の医師はすぐさま沖縄に逃げたと聞いています」。ベルナデスさんはこの日をこう振り返った。
ベルナデスさんの家族は福島に帰りたくても帰れない。放射能に関する情報の少なさと、その理解の難しさがその原因だ。息子の大輔(11)君は甲状腺が弱く、6歳の時に手術を受けた。「大輔の甲状腺がまた悪くなってしまうかと思うと、放射能が怖くて福島に帰れません。福島市内は盆地にあり、放射能がたまりやすいと聞いています。でも、ほんとうにそうなのか知るすべがありません」とベルナンデスさん。
福島県は県内各地の放射線量測定値を原発事故以降、毎日公表している。そして地元紙の『福島民友』にもそれが掲載されている。ただ、それらは「マイクロシーベルト」という聞き慣れない単位の数字が羅列されているだけで、その解釈や説明は無い。ましてや、福島県も地元紙も外国語での公表など無い。日本国内の外国人が放射能に対して敏感なのは、情報開示量とその説明の少なさにあるようだ。
米沢での避難所生活にようやく慣れてきたといっても、ベルナデスさんには不安な日々が続いていることは変わりは無い。祈るような面持ちでこう打ち明けた。「避難所生活でこれといった不満は無いのですが、夜何か物音がすると、原発が爆発したのかと、びっくりして飛び起きてしまいます。原発事故や放射線量などの情報が少なくて、それが一番不安です。原発事故の怖さを他人に話すと大げさだと言われていました。でも、原発事故は本当に怖いし、東電や政府の対応をそのまま信じることも出来ない。ナイトメア(悪夢)としか言いようがない。こんな時にこそ、独立したメディアやNGOにはがんばってもらいたい」(つづく)
この夏はキャンプや相撲など福島から離れた場所にいったり、海や川で遊んで友達との深い絆が結ばれたり、新しい友達も出来たり、とても良い思い出が作れました。
http://gallery.me.com/bernadeth#100637&bgcolor=black&view=grid(Mobile me Gallery)